夜と光

夜と光

刹那的曲線美

私たちの人生は、短いようでいて、長い。何十年という歳月は振り返ればあっという間に過ぎ去るけれど、花火は違う。それは刹那に消えゆく定めの光だ。人が生み出したものの中で、おそらく最も寿命が短い存在かもしれない。だからこそ、その儚さに、私たちの心...
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スターライト・カルーセル

私は、歌が得意なほうだ。カラオケに行くと、褒められることが多い。SEKAI NO OWARIが好きで、なかでも「スターライト・パレード」は十八番だ。この作品は、その「スターライト・パレード」のMVにヒントを得て制作した。MVでは、主人公が真...
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夜虹

この作品のなかで、女性は穏やかな笑みをたたえている。ランタンが夜の煉瓦を照らし出し、そこに浮かび上がる夜虹(やこう)が、静かに彼女を祝福している。この光景は、かつて私の友人たちが手にしてきた「幸せ」そのものを象徴しているように思える。それは...
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黄色い大地

私は「冬季うつ」なのかもしれない。冬のあいだ、心が凍ったように動かず、毎年仕事に行けない日々が続いてきた。私の住んでいる地域に雪は降らないが、それでも心には深い雪が積もっていた。けれど、この土地には菜の花が咲く。菜の花は、確かに春の息吹を運...
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出航

この作品の舟は、暗い夜の海に浮かんでいる。静かだが、決して穏やかではない。私はこの舟に、自分自身を重ねている――。私は、大学院のころ、すでに病気を発症していた。そして、研究室へ通うことさえも難しい時間が流れた。狙っていた公務員試験にも落ちた...
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凍てつく湖

私は、あのとき凍てつく風吹きすさぶ湖面に佇んでいたのかもしれない。私は30歳で「双極性障害」と診断された。それまでは長く「抑うつ状態」と言われていた。もちろん、調子に波があったのは事実だ。会社の同期と遠出したり、合コンを企画したり、習い事に...
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渓谷の、誓い

私は、いつも孤独だった。職場には、嫌でも人との付き合いがある。週末にゴルフへ行くほど仲の良い職場もあれば、飲み会すらない会社もあった。けれど、土日は違う。意識して予定を入れないかぎり、何も起こらない。友人のいない私には、声はかからなかった。...
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寄り添う、ふたり

私は中高一貫の男子校に通っていた。帰宅部で、放課後はゲームばかり。友人も少なく、女の子の友達などいなかった。今思えば、大学時代からすでに「うつ」だったのだと思う。父は精神疾患で仕事に行けず、家の中は常に重苦しかった。家に帰ると酒乱の父が待っ...
夜と光

明日へ、向かう。

病気を抱える者として、特に夜は不安と孤独に苛まれる。昼間はなんとかやり過ごせても、夜になると、思考は内側に沈み、過去や不安、取り戻せない時間や、まだ見えない未来が一気に押し寄せてくる。静けさの中で、かえって心は騒がしくなる。それでも、ひとり...
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どんなに打ちひしがれても

私の人生は、正直に言って、ぼろぼろだ。転職は六回を数える。最後の会社も、病気の勢いのままに辞めてしまった。そんな、どん底の中で、この作品を作った。本来ならば、人生でいちばん華やかなはずの結婚式。その会場から、私は走って逃げ出してきた。ヒール...