kuruminoani

祈り

清き、祈り

私は毎日、「病気がよくなりますように」と祈っている。けれど、現実はそんなに単純ではない。祈ったからといって、翌朝すべてが良くなっているわけではない。症状は相変わらず波打ち、良い日もあれば、どうしようもなく重い日もある。私はクリスチャンだから...
祈り

水中の誓い

私は昔から、気が弱かった。当然、学校の中での力関係も弱い側だった。「親友」と呼べる友人に出会った記憶も、ほとんどない。あったとしても、それはたいてい、お互いが「のけもの」として扱われていた者どうしの関係だった。けれど、だからこそ思う。「のけ...
生命の循環

いのち煌めく、それは再生のカタチ。

蝶は、不思議な生き物だ。幼虫のあいだは青虫として、植物の葉を食べる、いわば“やっかいもの”の存在だ。人の目には、美しくもなく、役に立っているようにも見えない。けれど、ひとたび羽化して蝶になると、今度は花の蜜を吸い、受粉を助ける。そうして、静...
祈り

希みの砂時計

20年以上の長いあいだ、私の目の前にはいつも不安と、葛藤と、孤独があった。病気が軽くなり、働けるようになったと思うと、すぐに次の症状がやってくる。結局、ひとつの会社に長く勤めることはできなかった。仕事をするために、土日は眠って回復にあてる。...
夜と光

寄り添う、ふたり

私は中高一貫の男子校に通っていた。帰宅部で、放課後はゲームばかり。友人も少なく、女の子の友達などいなかった。今思えば、大学時代からすでに「うつ」だったのだと思う。父は精神疾患で仕事に行けず、家の中は常に重苦しかった。家に帰ると酒乱の父が待っ...
夜と光

明日へ、向かう。

病気を抱える者として、特に夜は不安と孤独に苛まれる。昼間はなんとかやり過ごせても、夜になると、思考は内側に沈み、過去や不安、取り戻せない時間や、まだ見えない未来が一気に押し寄せてくる。静けさの中で、かえって心は騒がしくなる。それでも、ひとり...
生命の循環

めくりめく鏡中の世界(蝶編)

私は蝶が好きだ。青虫のときは、ただひたすら葉を食べて生きているのに、やがて羽化し、まったく別の姿になる。やわらかな羽を持ち、風に乗り、花から花へと渡り歩きながら蜜を集め、知らないうちに受粉という大切な役割を果たしている。誰に評価されるでもな...
夜と光

どんなに打ちひしがれても

私の人生は、正直に言って、ぼろぼろだ。転職は六回を数える。最後の会社も、病気の勢いのままに辞めてしまった。そんな、どん底の中で、この作品を作った。本来ならば、人生でいちばん華やかなはずの結婚式。その会場から、私は走って逃げ出してきた。ヒール...
生命の循環

群れる弱さ、祈る強さ ― 海の底で私は生きている

私は若いころ、海のある町に住んでいた。だから、よく海釣りに出かけた。そこでたくさんの魚を釣った。アジ、サバ、タイ。その中に、「イワシ」もいた。「魚へんに弱い」と書いて、鰯。名前のとおり、彼らはとても弱い魚だ。海水の入ったバケツに入れておいて...
生命の循環

生命の五線譜

私は、美しいものを見ると心が躍る。それは派手なものや強いものだけではなく、静かにそこに在り続ける光や、気づく人にだけそっと届くような存在にも同じように感じる。生成AIによって、そうしたイマジネーションの断片を、かたちとしてこの世界に置くこと...