kuruminoani

生命の循環

暴力の終焉と崩壊

その刃は、すべてを奪った。奪うべきものを失い、いま、自らも滅びゆく。暴力は、永遠には続かない。それは正義によって止められるのではなく、倫理によって裁かれるのでもない。ただ、奪う対象が尽きたとき、暴力は役割を終える。この作品で描いたのは、破壊...
祈り

わたしの終戦記念日

私にとっての「終戦記念日」は、8月15日ではない。それは、長い闘いの果てに、ようやく自分を許せた夜だった――。私は常に、会社で戦っていたと思う。誰と?それは上司や、仕事で関わるすべての人たちだ。私はもともと勝気な性格だった。しかし病気を患っ...
夜と光

黄色い大地

私は「冬季うつ」なのかもしれない。冬のあいだ、心が凍ったように動かず、毎年仕事に行けない日々が続いてきた。私の住んでいる地域に雪は降らないが、それでも心には深い雪が積もっていた。けれど、この土地には菜の花が咲く。菜の花は、確かに春の息吹を運...
夜と光

出航

この作品の舟は、暗い夜の海に浮かんでいる。静かだが、決して穏やかではない。私はこの舟に、自分自身を重ねている――。私は、大学院のころ、すでに病気を発症していた。そして、研究室へ通うことさえも難しい時間が流れた。狙っていた公務員試験にも落ちた...
夜と光

凍てつく湖

私は、あのとき凍てつく風吹きすさぶ湖面に佇んでいたのかもしれない。私は30歳で「双極性障害」と診断された。それまでは長く「抑うつ状態」と言われていた。もちろん、調子に波があったのは事実だ。会社の同期と遠出したり、合コンを企画したり、習い事に...
祈り

闇に降りた天使

私は世界史の授業が好きだった。特に、美術に関するパートはわくわくさせてくれる存在だった。あのころ、私の実家は父が躁うつ病で仕事へ行っておらず無茶苦茶だった。その中で、一生懸命受験勉強してきた。副教科は皆あまり力が入らないものだが、私は一生懸...
祈り

勝ち取れ

私はこの時期、受験を経験した。父は働いておらず、家計は決して豊かではなかった。だから私にとって進学の選択肢は多くなく、地元の国立大学に進むことが事実上の唯一の道だった。試験は二日間に及んだ。しかし、その初日――数学のテストで私は大きくつまず...
祈り

荒ぶる波に、祈る

私は、躁うつ病を抱えて生きている。健康な人よりも、感情の制御がうまくできない。若いころの私は、会社でもめ事をたくさん起こしてきた。当時は、すべて自分が正しいと思っていた。自分の仕事にも、自分の言葉にも、強い誇りを持っていた。けれど、会社員を...
祈り

月夜に、ほどける

私たちは、これまでどれだけの涙を流してきただろう。それはきっと、心が裸になる夜に多い。どんなに苦しくても、どんなに暗くても、どんなに打ちのめされても、それでも私たちは、何度も立ち上がってきた。だから、今ここにいる。四苦八苦という言葉があるよ...
夜と光

渓谷の、誓い

私は、いつも孤独だった。職場には、嫌でも人との付き合いがある。週末にゴルフへ行くほど仲の良い職場もあれば、飲み会すらない会社もあった。けれど、土日は違う。意識して予定を入れないかぎり、何も起こらない。友人のいない私には、声はかからなかった。...