
この作品に描いたのは、生き物ではない。
蝶のようであり、百合のようでもある、
祈りが一瞬だけ形を得た現象のような存在だ。
私は病のなかで、自分の儚さを思い知らされてきた。
仕事、趣味、恋愛――
どれも結局、ひどい「うつ状態」に陥るたび、
両手からこぼれ落ちていった。
手のひらで掴みたかったもの。
それは儚くも美しい、百合蝶だったのかもしれない。
この生命は、つかめばすぐに散ってしまう。
そう、百合や蝶のように。
だから私は、それを掴もうとはしない。
いまは、ただ、そっとすくいたい。
壊れやすいものを壊さぬように、
祈るように、両手で包み込むように。
その儚さは、誰かと比べられるものではない。
あなたにしか宿らない、あなただけの光だ。
だからこそ、その儚さを、
どうか大切にしてほしい。

