生命の五線譜

私は、美しいものを見ると心が躍る。
それは派手なものや強いものだけではなく、静かにそこに在り続ける光や、気づく人にだけそっと届くような存在にも同じように感じる。
生成AIによって、そうしたイマジネーションの断片を、かたちとしてこの世界に置くことができるようになったことは、私にとって一つの小さな奇跡のようでもある。

この作品は、ひょんなことから「蛍の軌跡をDNAの二重らせんとして描けないだろうか」という発想から生まれた。
生命が持つ根源的な構造と、夜の森に瞬く小さな光。その二つは一見まったく別のもののようでいて、どこか深いところで同じリズムを刻んでいるように思えた。
そこに五線譜を重ね、音楽のかたちを与えたとき、「生きる」ということそのものが、ひとつの旋律なのではないか、そんな感覚がふと胸に浮かんだ。

私たちは日々、うまくいくことばかりではないし、立ち止まることも、迷うこともある。
それでも、目には見えないところで、確かに何かが脈打ち、流れ、つながっている。
この光のらせんは、その「見えない営み」を、ほんの一瞬、可視化したものなのかもしれない。

完璧な作品ではない。むしろ、あえて未完の余白を残している。
それは、この作品が完成する場所が、私の中ではなく、これを見た誰かの心の中であってほしいと思っているからだ。
それぞれの記憶、それぞれの願い、それぞれの痛みや祈りが重なったとき、この光の五線譜は、きっと別の旋律を奏で始める。

未完もまたよし。
途中であること、揺れていること、探していること。
それらすべてが、生きている証なのだと思う。

この小さな光の連なりが、誰かの心の奥で、そっと鳴り続けるものでありますように。

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