
この作品の主人公は、蛍の命の祝福を受けている。
蛍の光は、らせん階段を駆け上がるように広がり、やがて天へと昇り去っていく。
その軌跡は、祈りが世界へ放たれていく姿そのものだ。
この作品は、私自身の思いと願いの結晶でもある。
振り返れば、人生の中で「祝福されていた」と実感できる瞬間は、決して多くなかったように思う。
結婚、出産、昇進――
世の中には、祝福の言葉とともに迎えられる節目がいくつもある。
しかし私は、それらの多くを経験してこなかった。
だからこそ、心のどこかで「祝福」への強い憧れを抱き続けてきたのだと思う。
この作品の主人公に託したのは、
その憧れと、祈りの中にある静かな希望である。
私は、日々祈る。
それは願いであり、感謝であり、
自分自身と向き合うための大切な時間でもある。
すぐに答えが返ってくることはない。
けれど、「継続は力なり」という言葉の通り、
祈りを重ねることで、いつかこの作品のような瞬間に出会えるのではないか――
そんな期待を胸に、今日もまた静かに手を合わせている。

