
私は昔から、気が弱かった。
当然、学校の中での力関係も弱い側だった。「親友」と呼べる友人に出会った記憶も、ほとんどない。あったとしても、それはたいてい、お互いが「のけもの」として扱われていた者どうしの関係だった。
けれど、だからこそ思う。
「のけもの」たちのあいだの絆は、案外、強いのだと。
私たちは、一人では強くない。
むしろ、とても脆い。すぐに傷つくし、簡単に折れてしまう。けれど、一人じゃない。誰かと一緒にいるとき、人は少しだけ強くなれる。そのことを、私は病気になってから、つくづく思うようになった。
私はいま、病気の自助会に通っている。そこでは、たくさんの人が、それぞれの重たい事情を抱えながら、それでも毎日を生きながらえている。その話を聞くたびに、胸が締めつけられる思いがする。同時に、どうしようもないほどの敬意も湧いてくる。
私たちは、社会的には「弱者」と呼ばれる立場なのかもしれない。
でも、たしかに生きている。今日も、息をしている。そして、これからも生きていく。
この作品は、そんな思い――いや、そんな決意から生まれた。
弱いままでいい。傷ついたままでいい。
それでも、私たちは一人じゃない。誰かと手を取り合うことで、ほんの少しでも前に進める。その事実を、私は信じたい。
この作品を見た誰かが、声なき声を、そっとでもいいから心の中で上げられますように。
「ひとりじゃない」と、ほんの一瞬でも感じられますように。
そう、切に願っている。
